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PTA退会を選択:不登校の子どもを持つ親の告白

私がPTAを退会した背景

PTA退会を決断するまでの心情

わが家の子どもは、公立の中学校に籍を置きながらフリースクールに通っています。

で・・

全く通っていないのに活動が負担だったため・・PTAを退会しました。

学校に一応籍を置いている状況ではありますが(現行の制度では、フリースクールに「在籍」することはできず、公立校の校長の許可のもと通うことができる、という位置づけです)、学校との関わりがほとんどない中、

PTAの委員を引き受けるっていうのはちょっと無理かなぁ・・

というのが親としての私の本音でした。

この記事では、私が実際にPTAを退会したときのお話をシェアしていきます。

父母の立場から見たPTAの問題点

PTAの問題点として挙げられるのは、以下の2点が大きいと思っています。

①任意の団体であるはずなのに、入会・退会の意思を確認する機会がないこと

入学式のときに任意であることの説明があったり、入会のための書式が配られたりしたことがありません。

うちは3人子どもがいて、小学校は12年間もお付き合いがありましたが、PTAは入学とともに自動入会なシステムでした。

②昨今の世の中の流れではありえないくらい個人情報保護の認識が低いこと

私の住む地域では「選考委員」「指名委員」という、次期のPTAの役員さんを打診してまわるという役割の委員がありますが、そこではPTA会員の個人情報が気軽に共有されています。

「あそこの家は自営業だからできるはず」「ご主人の稼ぎがいいので奥さんは役員をやる余裕があるはず」というような下世話な内容も簡単にシェアされます。

PTA退会の手続きとは

PTA退会の申し出方と校長や教頭への説明

退会を考えたとき、まずはダメ元で担任の先生に「今の状況(完全不登校)でPTAの委員はできないし、退会できませんか?」と率直に聞いてみました。

すると、「管理職にかけあってみます」と言ってくださり、2~3日後に教頭先生から「任意の団体ですのでもちろん退会可能です」とのお返事をいただきました。

さらに、教頭先生は「おうちの事情を考えても退会されて当然だと思います。ただ、PTA会長に退会の旨を説明しなければならないので・・どこまで事情を話しますか?」とお話されました。

PTA退会の理由の伝え方

私がPTA退会を考えた当時の会長には、昨年度PTA委員をしていた関係で何度かお会いしたことがありました。

そのときの率直な印象として、個人情報管理の感覚が甘く、PTAは子どものために絶対にすべき!!と思ってる方なんだな・・と思った記憶があったのです。

わがままかもしれませんが、特に仲良くもなく、価値観も合わない方に、「不登校だとか、起立性調節障害だとか、詳しく知られたくないな・・」と思いました。

よかれと思い、いろんなお世話を焼かれたり、いろんな言葉をかけられたり、心配されたりするのはちょっとしんどい。

私はそっとしといてほしいタイプの人間なのです。

他で個人情報を悪気なく話されたりするのも嫌だな・・と感じていました。

ですので、私は教頭先生に「もし、会長さんが退会の理由を聞かなければ納得できないようならうちの抱える事情を伝えてもらってかまいませんが、一切外に持ち出さない、口外しないという念書をもらってください。」と、お返事しました。

すると教頭先生は、「いえ、知られたくないなら言うのはやめましょう。ご家庭の諸事情で、と私から言います。」と言ってくださいました。

PTA退会による不利益はあった?

うちの学校では、書類の記入などもなく、巷で聞くような「PTAに入っていないと不利益を被る」的な話もありませんでした。

退会して1年以上になりますが、なんの不利益を被ることもなく、誰かから何か言われることもなく、今日まで過ごしています。

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  • この記事を書いた人

野村 涼子

精神科訪問看護師として8年勤務し、2021年に公認心理師(国家資格)を取得。【カウンセリングルーム雨の庭】を開業し、カウンセラーとして活動中。スクールカウンセラーとしても勤務し、学校現場で不登校や発達障害・子どものトラウマなどと向き合っている。 ナラティヴ・セラピーを学び、カウンセリングの軸にしている。2024年8月、ニュージーランドのナラティヴ・セラピー・ワークショップに参加。 >>野村涼子のAmebaブログ

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